活動報告 HOME活動報告令和6年度富山県CT研究会スキルアップセミナー開催報告 令和6年度富山県CT研究会スキルアップセミナー開催報告 2025.03.09 富山県CT研究会 スキルアップセミナー 開催報告 令和7年2月22日 富山県立中央病院を会場とし、スキルアップセミナー「CT画像を上手に活かす」を企画しました。 「CT画像を上手に活かす」とは、造影方法の工夫はもちろんのこと、CT装置の特徴の把握し、臨床に活用する一連の繋がりがあると考え企画しました。また2月は強い冬型の気圧配置の時期となり、集中的な豪雪となりましたが、当日は雪も落ち着き始めて、会場には34名もの方に参加していただけました。無事開催することができたことを講師の先生、富山県CT研究会世話人の皆様、富山県診療放射線技師会、GEヘルスケアファーマ株式会社にこの場を借りて感謝申し上げます。 まず造影について、TBT(test bolus tracking)法は県内では浸透しきれていない印象がある造影方法ではありますが、冠動脈CTと大動脈CTの2部位撮影などに応用している施設も増えてきており、知ってもらおうと思い当院での、活用について報告しました。 また新規で導入されたCT装置は新しい機能の活用に期待を持ちつつも、どのような問題点が生じるのか。どのように工夫して改善していけるのかなど担当者の技量が問われると思いますが、技術が成長するタイミングとも考えます。今後導入を検討されている施設の方にとって参考となったのではないでしょうか。 教育講演の新田見先生は、CT画像をIVRにどのように活用されているかをご施設での取り組み方について、皆様に知っていただきたくお招きしました。ポイントを押さえた手技に必要な3D画像やカテーテル留置時にわかりやすいMPRを提示しておくなど、CT画像を通じて臨床医が必要としているポイントの理解が深めていくことで、IVRでの診療放射線技師の立ち位置を確立した素晴らしい活動を知っていただけたかと思います。 特別講演の後藤先生は、企画段階で世話人らも「腫瘍循環器」と馴染みのない言葉であったため、これを機に県内の皆さんに知ってもらいたいと思いお招きしました。腫瘍循環器とは、がんの治療成績が向上し、がん患者さんの寿命が改善したことに伴い、がん以外の疾患による死亡が増加している背景の中、心血管イベントの発生率が高まっているため、がん+循環器を患っている患者さんに適した治療を提供するという新しい診療分野になります。その他にもがん関連血栓塞栓症も併発しやすいことを知っていただけたかと思います。 後藤先生からは「見逃せば致命的は救命だけじゃない」。小さながんのうちに治療をすることが大事であること。また「常識は変わっていく」「知っているは大事」どれも心に響く言葉を伝えられ、学びの多い講義でした。 今後も、皆様のご期待に添える企画を立案していきますので、本研究会をどうぞよろしくお願いします。 報告者 富山県立中央病院 中島宗一朗 戻る 次へ
令和7年2月22日 富山県立中央病院を会場とし、スキルアップセミナー「CT画像を上手に活かす」を企画しました。
「CT画像を上手に活かす」とは、造影方法の工夫はもちろんのこと、CT装置の特徴の把握し、臨床に活用する一連の繋がりがあると考え企画しました。また2月は強い冬型の気圧配置の時期となり、集中的な豪雪となりましたが、当日は雪も落ち着き始めて、会場には34名もの方に参加していただけました。無事開催することができたことを講師の先生、富山県CT研究会世話人の皆様、富山県診療放射線技師会、GEヘルスケアファーマ株式会社にこの場を借りて感謝申し上げます。
まず造影について、TBT(test bolus tracking)法は県内では浸透しきれていない印象がある造影方法ではありますが、冠動脈CTと大動脈CTの2部位撮影などに応用している施設も増えてきており、知ってもらおうと思い当院での、活用について報告しました。
また新規で導入されたCT装置は新しい機能の活用に期待を持ちつつも、どのような問題点が生じるのか。どのように工夫して改善していけるのかなど担当者の技量が問われると思いますが、技術が成長するタイミングとも考えます。今後導入を検討されている施設の方にとって参考となったのではないでしょうか。
教育講演の新田見先生は、CT画像をIVRにどのように活用されているかをご施設での取り組み方について、皆様に知っていただきたくお招きしました。ポイントを押さえた手技に必要な3D画像やカテーテル留置時にわかりやすいMPRを提示しておくなど、CT画像を通じて臨床医が必要としているポイントの理解が深めていくことで、IVRでの診療放射線技師の立ち位置を確立した素晴らしい活動を知っていただけたかと思います。
特別講演の後藤先生は、企画段階で世話人らも「腫瘍循環器」と馴染みのない言葉であったため、これを機に県内の皆さんに知ってもらいたいと思いお招きしました。腫瘍循環器とは、がんの治療成績が向上し、がん患者さんの寿命が改善したことに伴い、がん以外の疾患による死亡が増加している背景の中、心血管イベントの発生率が高まっているため、がん+循環器を患っている患者さんに適した治療を提供するという新しい診療分野になります。その他にもがん関連血栓塞栓症も併発しやすいことを知っていただけたかと思います。
後藤先生からは「見逃せば致命的は救命だけじゃない」。小さながんのうちに治療をすることが大事であること。また「常識は変わっていく」「知っているは大事」どれも心に響く言葉を伝えられ、学びの多い講義でした。
今後も、皆様のご期待に添える企画を立案していきますので、本研究会をどうぞよろしくお願いします。
報告者 富山県立中央病院 中島宗一朗